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衿肩回りの中身、こんな感じです

最近食べもの関係の記事が続いてしまったので、着物の事を。
着物の縫い方ってどうなってるの?の中でも一番わかりにくい衿肩まわりについて。
以前縫った男物の小千谷縮(→http://comodokimono.blog.fc2.com/blog-entry-39.html)の衿肩回りを写真に撮ってみました。

201708021012592df.jpg

写真の右側が背中で、左側が衿です。
中央にまっすぐ走っているのが、衿付けの縫い目です。
ここに力切れ(ちからぎれ)と呼ばれる衿肩回りの補強と、三つ衿芯(みつえりしん)と言われる芯をいれます。

20170802084305b1f.jpg

こんな感じです。
唯一断ち目が入っている衿肩回りを補強する目的の力切れ。袷の着物の時は裏地が役目を果たしてくれるので、付けません。
三つ衿芯は衿の分厚さを一定にしたり、縫込みの段差が出ないように入れています。こちらは単衣・袷も、大人物子供物も全て入れています。

余談ですが、衿がすっと綺麗な形に仕上がるには、実はある程度の厚みが必要。切り落とさない縫込みが、ふんわりとした芯になっているのです。そして芯のないところには三つ衿芯を入れてカバー。
プレタなどの多くは洋裁の裁ち方で、縫込みをなるべく落として縫っています。なので、衿がなんとなくペラッとしていて決まらななったりします。
同じ着物の形をしていても、実は似て非なる作り方。


衿の中身、いかがでしょうか。
着物ってどうなってるの? という疑問にお応えできるように、またボチボチとこんな感じの記事を上げていきたいと思います。

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Author:comodo kimono
国家検定1級和裁技能士、および和裁指導員…
なんて固めの肩書が似合わない、ただの普段着着物好き&猫好き。

年齢、体型を問わず個性を活かして洒落る事が出来る、着物が大好きです。
(アラフォー現在、有難味を深ーく実感中)
着物のあらゆる〈着にくさ〉を無くし、気楽に楽しむお手伝いする事をライフワークに活動中。

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